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京極夏彦さんの『猿』をご紹介!あらすじなど

いけませんよ。外に出ては――怖いですから

「猿がいる」と言い出した同居人。

かすかに感じる、妙な気配。

曾祖母の遺産相続。

岡山県山中の限界集落。

よく判らない違和感――。

京極夏彦さんの『猿』は、2025年12月22日に刊行された最新長編小説です。

ただの錯覚だ。

そんなことは起こるはずがない。

だが――。

怖さ、恐ろしさの本質を抉りだす、瞠目の作品。


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あらすじなど

主人公は、松永祐美(まつながゆみ)。

彼女には、同居人の隆顕(たかあき)がいます。

隆顕は、倦怠感が続き引きこもり状態。

精神に異常を来して休職中の夫を、祐美は献身的に世話しています。

ある日、隆顕が突如こう言い始めました。

「猿がいる」

自宅の天井裏に、猿がいるというのです。

確かに、何だか妙な気配がする――。

祐美自身も、時折、得体の知れない何かを感じていました。

そんな折、祐美のもとに曾祖母の訃報が届きます。

遺産相続の話し合いに呼ばれた祐美。

隆顕を心配しながらも、半ば逃げるように家を出ました。

曾祖母が住んでいたのは、岡山県の山奥にある「祢山村(ねやまむら)」。

限界集落であるこの村は、人口構成も村の成り立ちも特殊で、地図にも記されていませんでした。

不安を抱えたまま村を目指す祐美。

再従姉妹(はとこ)や弁護士らと合流し、曾祖母の暮らしていた村へ向かう道中。

祐美は、違和感を覚えるような出来事に次々と遭遇します。

オカルティックなあれこれについて思索を巡らせながら、車は進みます。

予感、暗闇、幽霊、陰謀論、因習、事故物件、呪物……。

それら全てを、祐美は理性で切って捨てようとします。

ただの錯覚だ。

そんなことは起こるはずがない。

だが、到着した村でも――。

曾祖母の屋敷には、不可思議な成り立ちがありました。

そして、そこには何かがいたのです。


京極夏彦さんについて

京極夏彦さんは、1963年北海道生まれ。

小説家・意匠家として活動されています。

現在は印刷博物館館長、日本推理作家協会監事も務められています。

1994年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。

以降、数々の名作を世に送り出してきました。

主な受賞歴:

  • 第49回日本推理作家協会賞長編部門(『魍魎の匣』)
  • 第25回泉鏡花文学賞(『嗤う伊右衛門』)
  • 第16回山本周五郎賞(『覘き小平次』)
  • 第130回直木三十五賞(『後巷説百物語』)
  • 第24回柴田錬三郎賞(『西巷説百物語』)
  • 遠野文化賞(『遠野物語remix』『えほん遠野物語』シリーズなど)
  • 第56回吉川英治文学賞(『遠巷説百物語』)
  • 第8回桑沢賞、第62回埼玉文化賞、第29回日本ミステリー文学大賞(功績など)

代表作:

  • 〈百鬼夜行〉シリーズ(京極堂シリーズ)
  • 〈巷説百物語〉シリーズ
  • 『嗤う伊右衛門』
  • 『遠野物語remix』

京極さんといえば、妖怪や怪異を題材にした作品。

そして、膨大な知識と独特の語り口で「憑き物落とし」を行う探偵・中禅寺秋彦(京極堂)が活躍する〈百鬼夜行〉シリーズが有名です。

本作『猿』は、そうしたシリーズ作品とは異なる、完全な新作長編小説です。


本作の読みどころ

恐怖の本質を問う物語

モキュメンタリーホラーを中心にホラー人気が沸騰中の今。

京極夏彦さんが「恐怖」や「恐ろしさ」とは何かというテーマに切り込みました。

本作の大半は、「恐怖という概念の解析」に使われています。

約360ページの中で、祐美が村へ向かう道中、オカルティックなあれこれについて思索を巡らせる場面が主筋となっています。

予感、暗闇、幽霊、陰謀論、因習、事故物件、呪物……。

それら全てを怖れるに足らずと切って捨てた後、最後に残ったものとは。

『幽談』収録の「こわいもの」に通じる、京極さんらしい恐怖論が展開されます。

言語化できない種類の恐怖

読者からは、こんな声が寄せられています。

「何かが起こる訳でもない。何も出ない。むしろ何か出てくれた方がマシ。何もないのに、ただただ怖い」

「一番身近にある、誰もが直面するのに全く言語化出来ない種類の恐怖を文章にしたかのよう」

「私が普段から感じてる『怖い』を文章化して頂いた感じ」

具体的な怪異が現れるわけではありません。

しかし、読者は「どうしようもなく怖い」と感じるのです。

理解できず、されず、言葉の通じない何か。

それこそが、真の恐怖なのかもしれません。

京極夏彦ならではの違和感と不気味さ

「この辺の違和感と不気味さは京極夏彦ならではの感覚」

「意味不明な怖さの集落、読んでるこっちまで不安だった」

限界集落という舞台設定。

人口構成も村の成り立ちも特殊で、地図にも記されていない村。

曾祖母の屋敷の不可思議な成り立ち。

そして、時折幻視される得体のしれない「猿」。

これら全てが、読者に言いようのない違和感と不気味さを与えます。

唐突で衝撃的なラスト

多くの読者が驚いたのが、ラストシーン。

「終わり方も唐突で吃驚」

「え、ここで終わるのとびっくり」

「最後3ページにおける転調には凄いところに放り出された感もある」

「冒頭一文の『猿がいる』がこう効いてくるとは予想だにしませんでした」

京極堂シリーズのように、作者はいろいろ解説をやめないのですが、最後また放り出される――。

この独特の読後感こそが、京極夏彦作品の魅力なのです。

装幀の仕掛け

カバーには全面に金の箔押しが施されています。

見る角度によって、猿が現れたり見えなくなったりする不可思議な仕上がり。

装幀は坂野公一氏(welle design)。

読者からは、「読み終わった後、猿がいるということに気がつき、叫んでしまった」という声も。

本の装幀自体が、作品の不気味さを体現しているのです。


こんな人に特に読んでほしい

京極夏彦ファンの方

京極堂シリーズや巷説百物語シリーズとは異なる、新たな京極ワールド。

「シリーズ作品のような京極夏彦っぽさをいつもより感じない」という声もありますが、それこそが本作の新しさです。

京極さんが新たな境地に挑んだ作品として、ぜひお読みください。

ホラー好きの方

モキュメンタリーホラーブームの今だからこそ読みたい一冊。

「このホラーブームに恐怖とは何かを問い直すような1冊」

具体的な怪異ではなく、言語化できない恐怖を味わいたい方にお勧めです。

「恐怖」を深く考えたい方

「恐怖とは何か」という哲学的なテーマ。

京極さんならではの深い考察が、本作の大半を占めています。

ホラーを読み、段々「ホラーって何?」となってきた方には、格好の一冊です。

独特の読後感を求める方

「なんともいえない嫌な雰囲気がずーっと続く感じがクセになる」

「嫌な小説の怖い版みたいな」

この独特の読後感は、他の作品では味わえません。

京極小説でしか成し得ない、稀代の「怖い」小説です。


注意点など

京極堂シリーズとは異なります

本作には、中禅寺秋彦(京極堂)は登場しません。

「シリーズ作品のような京極夏彦っぽさをいつもより感じない」という声もあります。

京極堂シリーズのような「憑き物落とし」を期待すると、少し違和感があるかもしれません。

新たな京極夏彦として楽しむことをお勧めします。

すっきりとした結末ではありません

「え、ここで終わるの」と驚く読者が多数。

明快な解決や説明があるわけではなく、読者は「凄いところに放り出された感」を味わうことになります。

この独特の読後感が、本作の魅力でもあり、人を選ぶポイントでもあります。

じっくり読む覚悟が必要です

約360ページの大半が、恐怖についての思索です。

展開を求める読者には、少し冗長に感じられるかもしれません。

しかし、「途中でやめることができなかった」という声も多く、一度読み始めると引き込まれる構造になっています。


おわりに:恐怖の本質を抉りだす、瞠目の長編小説

「猿がいる」と言い出した同居人。

曾祖母の遺産相続のため、岡山県山中の限界集落へ向かう主人公・松永祐美。

かすかに感じる妙な気配。

よく判らない違和感。

ただの錯覚だ。

そんなことは起こるはずがない。

だが――。

モキュメンタリーホラーブームの今、京極夏彦さんが「恐怖」や「恐ろしさ」とは何かというテーマに切り込んだ作品。

約360ページの大半は、恐怖という概念の解析に使われます。

予感、暗闇、幽霊、陰謀論、因習、事故物件、呪物……。

それら全てを怖れるに足らずと切って捨てた後、最後に残ったもの。

理解できず、されず、言葉の通じない何か。

それこそが、真の恐怖なのかもしれません。

何かが起こるわけでもない。

何も出ない。

むしろ何か出てくれた方がマシ。

何もないのに、ただただ怖い。

一番身近にある、誰もが直面するのに全く言語化出来ない種類の恐怖。

それを文章にしたかのような作品です。

唐突で衝撃的なラスト。

冒頭一文の「猿がいる」が、ラストでこう効いてくるとは。

凄いところに放り出された感覚。

この読後感たるや他の追随を許さない、京極小説でしか成し得ない、稀代の「怖い」小説。

カバーには全面に金の箔押し。

見る角度によって、猿が現れたり見えなくなったりする不可思議な仕上がり。

読み終わった後、カバーの猿がいることに気がついたとき――。

あなたは、真の恐怖を体験するでしょう。

この記事があなたの読書選びの参考になれば幸いです。

おわり

ジャケドロ661

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