双子の兄妹が異能の戦いに巻き込まれる!
『鋼の錬金術師』『銀の匙』で知られる荒川弘が描く、全く新しい世界――
それが『黄泉のツガイ』です。
2022年より月刊少年ガンガンで連載が始まり、すでに単行本は9巻を突破。
緻密なストーリーとキャラクター構成、そして荒川作品特有の“笑いとシリアスの共存”が高く評価されています。
今作の舞台は山奥の村。
そこで暮らす双子の兄妹を中心に、“ツガイ”と呼ばれる異形の存在を巡るバトルと陰謀が交錯する、濃密なダークファンタジーが展開されていきます。
黄泉のツガイ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックス) Kindle版
あらすじ
山深い東村に暮らす少年・ユルは、狩猟をしながら静かに生活していた。
しかし、彼の双子の妹・アサは村の地下に幽閉されており、その理由は長らく不明のまま。
ある日、村は突如として武装勢力に襲撃され、ユルはアサを守ろうと逃走する中で、“ツガイ”という異形の存在と契約。彼の運命は大きく動き始めます。
ツガイを巡る複数の勢力、村の秘密、そしてアサの正体。
兄妹を取り巻く世界は、想像を超える闇と真実を孕んでいたのです。
主な登場人物
ユル
山奥の村で育った16歳の少年。妹を大切に思っており、素朴ながら強い正義感を持つ。武器の扱いに長け、後にツガイ「左右様」と契約して戦いに身を投じる。
アサ
ユルの双子の妹。なぜか地下に閉じ込められ、“おつとめ”という名目で外界から隔離されている。物語が進むにつれ、その存在の意味が大きく変化していく。
キリ(偽アサ)
ユルの前に現れたもう一人の「アサ」。見た目は瓜二つだが、彼女の正体は謎に包まれている。敵か味方か、読者の予想を裏切る言動が続く重要人物。
影森家の人々
ツガイを操る能力者たちで、ユルたちを追い詰める存在でもある。勢力内の確執や個々の信念がぶつかり合い、単なる敵役では収まらない複雑な人間模様が描かれる。
見どころと魅力
1. “ツガイ”という異形の存在
本作の最大の特徴は、能力者が使役する「ツガイ」という存在。
それぞれに見た目・能力・個性が異なり、ユルの左右様をはじめ、ツガイ同士のバトルはスケールも独創性も抜群。
単なる超能力バトルとは一線を画します。
2. シリアス×ユーモアのバランス
荒川弘作品の真骨頂ともいえる、シリアス展開の中に差し込まれるユルの天然ボケや緊張感を和らげるギャグ要素。
重いテーマであってもスッと読み進められるテンポの良さがあります。
3. 敵と味方が入れ替わる緊張感
誰が信じられて、誰が裏切るのか。
影森家や他のツガイ使いたちは一筋縄ではいかない個性派揃い。
物語は常に緊張感を伴い、先の読めない展開が続きます。
4. 現代社会と山村文化の対比
隔絶された村から飛び出したユルが現代社会に触れる描写も見どころ。
文明の利器、価値観の違い、それに戸惑いながらも前に進もうとする姿は、読者の共感を呼びます。
こんな人におすすめ
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『鋼の錬金術師』『銀の匙』など、荒川弘作品のファン
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人間関係が複雑に絡むストーリーを読みたい人
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バトルものは好きだけど、キャラの背景にも深みがほしい人
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“敵”が単純ではなく、内面を掘り下げた作品を好む人
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少年漫画だけど、重厚な設定と読みごたえを求める人
『黄泉のツガイ』アニメ化の可能性は?
2025年6月現在、アニメ化は未発表
荒川弘が手がける最新作『黄泉のツガイ』。その人気の高さから「アニメ化されるのも時間の問題では?」とファンの間で話題になっていますが、2025年6月現在、公式からアニメ化の発表は行われていません。
これまでに『鋼の錬金術師』『銀の匙』といった作品をアニメ化し、大ヒットへと導いた実績のある荒川弘作品だけに、本作にも多くの期待が寄せられています。
ファンの期待が高まる理由
1. 原作の映像映えするバトル描写
“ツガイ”と呼ばれる異形の存在たちが繰り広げるバトルは、視覚的にも非常に魅力的。アニメーションで動かした際の迫力が想像できるシーンが多く、アクションファンにも刺さる要素が揃っています。
2. シリアスとギャグの絶妙なバランス
『鋼の錬金術師』でも評価された、荒川作品特有の“シリアスな展開の中にあるユーモア”。
『黄泉のツガイ』もまた、そのバランス感覚が光る作品であり、声優陣の演技でさらに引き立つ可能性を感じさせます。
3. 登場キャラクターの魅力
ユルとアサをはじめ、ツガイを操る個性的なキャラクターたちは、アニメで命を吹き込まれることで一層魅力が増すことは間違いありません。
キャストや演出への注目も高まっています。
アニメ化が実現した場合の期待点
もし『黄泉のツガイ』がアニメ化されるとすれば、以下のような点に期待が集まります。
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ツガイの迫力ある演出と作画
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現代と山村の対比を丁寧に描く美術背景
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キャラクター同士の複雑な関係を描く心理描写
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原作にはないアニメオリジナルの補完シーンの追加
これらが実現すれば、より多くの人々が『黄泉のツガイ』の世界に魅了されるでしょう。
いま注目しておくべきこと
アニメ化に関する情報は突然発表されることも多いため、今後の月刊少年ガンガン誌上での告知や、スクウェア・エニックス公式からの発表には要注目です。
それまでは、まずは原作漫画を読み進めながら、自分なりの“ツガイ世界”を想像しておくのも楽しみ方のひとつ。
アニメ化されたとき、それぞれの“答え合わせ”ができる日が来るかもしれません。
おわりに
『黄泉のツガイ』は、異能バトルの興奮だけでなく、“家族とは何か”、“支配と自由”、“真実と嘘”といった深いテーマを投げかけてきます。
少年漫画の王道でありながらも、先の読めない展開と巧みな心理描写によって、大人の読者でも夢中になれる作品です。
荒川弘の新たな代表作となる可能性を秘めたこの作品を、ぜひ一度手に取ってみてください!
鋼の錬金術師を読んでいた人にはとても馴染みやすい作品。
荒川さんらしさ、魅力が詰まっている作品です!
黄泉のツガイ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックス) Kindle版
おわり
ジャケドロ661