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有川ひろさんの作品『阪急電車』をオススメするポイントをご紹介

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※本記事には作品のあらすじの紹介と、多少のネタバレを含みます。

有川ひろさんが描く、心温まる連作短編集『阪急電車』。

本作は兵庫県を走る阪急今津線を舞台に、乗客たちの何気ない日常と、その裏にあるドラマを丁寧に描き出した作品です。

電車という公共の場を通じて出会い、変化していく人々の姿が、じんわりと胸に沁みる、そんな一冊です。

 

目次

阪急電車 (幻冬舎文庫) 

 

あらすじと見どころ

物語は阪急今津線の片道15分ほどの小さな旅を軸に、各駅での出来事や乗客たちの心の動きを描いています。

一話ごとに異なる人物が主人公となり、それぞれのエピソードが短編形式で語られていきます。

 

元カレの結婚式に参列した帰りに電車に乗り込む女性

祖母の形見を手にして旅に出る学生

読書好きな青年と不器用な女子高生

電車で偶然知り合う老婦人たち

 

どのエピソードも、一見ささやかな出来事のようでありながら、その人の人生にとっては大きな転機であったり、心を救うきっかけであったりします。

それぞれの物語は独立していながらも、登場人物が少しずつ交差していく構成になっており、電車という「通りすがりの場所」が人と人を結びつける装置になっている点が秀逸です。

『阪急電車』のおすすめポイント

まず何よりも魅力的なのは、誰もがどこかにいそうな“普通の人”たちが主人公であること。

だからこそ、読者は自然と登場人物に感情移入し、自分自身の経験と重ねながら物語を味わうことができます。

 

有川ひろさん特有のやさしい視点とユーモア、そして会話のテンポが物語全体に流れており、読んでいて心がほぐれていくのを感じます。

 

恋愛、家族、友情、再出発、すれ違い——

 

それぞれのテーマが、日常の延長線上にあるリアルな感情で描かれているため、読み終わった後、大げさではない感動が残ります。

 

さらに、物語の舞台が実在する阪急今津線という点も、本作の魅力のひとつです。

関西に住んでいる方には馴染みのある風景が、関西以外の方にとっても、日常と物語が交差する「ちょっとした旅路」のように感じられるでしょう。

電車の中という閉ざされたようで開かれた空間の中で、人は思いがけず他人の人生に触れることがある。

そんな小さな奇跡を、有川ひろさんは見事に物語に落とし込んでいます。

映像化作品にも注目

『阪急電車』は2011年に映画化もされ、主演を務めたのは中谷美紀さん。

原作のやさしい雰囲気をそのまま映し出したような映像美と、登場人物たちのリアルな感情が丁寧に描かれ、多くの読者・観客の心をつかみました。

映像では原作で描かれた複数のエピソードがうまく再構成され、ひとつの流れとして観られるようになっているため、原作ファンにも初見の人にもおすすめです。

阪急電車 片道15分の奇跡

 

こんな人におすすめ

阪急電車を読んでいただきたい方はこんな方!

 

・日常の中にある小さな感動を味わいたい人
・心にじんわり沁みる人間ドラマが好きな人
・電車や旅をテーマにした物語に惹かれる人
・群像劇のような構成が好きな人
・読後感の良い、温かい作品を探している人

 

『阪急電車』は、特別な出来事が起こるわけではないけれど、誰かの人生にとってかけがえのない時間が詰まった物語です。

ページをめくるたびに、誰かの気持ちに寄り添い、自分自身のことを考えさせられる。そんなやさしくて強い力を持った一冊です。

 

ゆるく読める作品となっています。

感情に左右される、胸が締め付けられるという感じではなく

「良い話しだったなぁ・・・」で終われる

素敵な物語となっています!

 

読書が苦手な方にもオススメの1冊です!

阪急電車 (幻冬舎文庫) 

 

おわり

 

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